症例紹介

足根関節脱臼

診断

踵骨第4足根骨脱臼

症例

日本猫 9歳齢 不妊雌

稟告

1週間前にキャットタワーから落下(約2メートルの高さから)。以後、左後肢挙上。

術式

足根関節部分固定術(踵骨・第4足根骨の骨ネジを使用したテンションバンドワイヤー固定)

経過

術後3日目から患肢の負重得られ、術後2週間で歩様正常化。

術前レントゲン画像

【術前レントゲン画像】

 ストレス撮影で、踵骨・第4足根骨の背側間隙が開大している。足根関節の伸展角度が異常に増大し、内反も認められる。

術中肉眼所見
術中肉眼所見

【術中肉眼所見】

 踵骨、第4足根骨関節腔を示す。関節軟骨を除去、上腕骨から採取した海綿骨を充填し、2.0㎜皮質骨スクリューを踵骨、第4足根骨に埋入、テンションバンドワイヤー法で締結した。

術後レントゲン画像

【術後レントゲン画像】

 ラテラル像では関節軟骨を除去した為、踵骨、第4足根骨間間隙が認められるが、解剖学的整復は得られている。

術後4カ月後レントゲン画像

【術後4カ月後レントゲン画像】

 踵骨、第4足根骨の間隙は消失し骨性癒合が得られている。

病気・症例紹介