手術前、手術後退院してからのお家での過ごし方をお伝えします。些細なことでも構いませんので、なにか不安に感じられることやご不明点があれば、いつでもお問い合わせください。
手術の準備
手術日程調整
予定手術は平日のみのご予約となりますのでご了承ください。緊急疾患におきましてはその限りではありません。
手術前の食事について
麻酔により気持ち悪くなってしまい、嘔吐して誤嚥することを防ぐために胃に食べ物が入っていない状態での麻酔が推奨されます。麻酔処置の12時間前からの絶食をお願いします。ただし、からだの小さい子は絶食により低血糖を起こす可能性があります。麻酔処置3時間前まで食べることのできる液状のご飯もありますので、獣医師に相談してください。飲水は当日朝まで可能です。
手術前の投薬について
お薬によっては手術にむけた調整が必要な場合もありますので、獣医師までご確認ください。特に指示がなければ当日の朝も普段通りの投薬をお願いします。投薬にご飯やおやつが必要な場合は少量であれば与えて問題ありません。
当日のお手続き
改めてご不安やご不明な点がないか獣医師とご確認頂いた後、手術に関する同意書をお渡しいたします。ご署名の上、担当医または受付にご提出ください。手術当日にはお内金をお預かりし、退院時に精算させていただきます。
退院後のケア
退院後はご自宅で動物の様子を見守ってあげてください。体調回復にむけて落ち着いて過ごせるよう環境整備をお願いいたします。退院後にご自宅でのご様子で気になる点があればお電話ください。
退院後のお薬
お薬が必要な場合には退院時にお渡しします。投薬するのが初めてでご不安な方は退院時に投薬の練習をすることも可能ですのでご相談ください。
運動
帰宅後 2~3日はご自宅で安静に過ごしましょう。お外でないとおしっこやうんちをしない場合は、最低限度のお散歩に留めるようにしてください。
状況によって長期の安静が必要な場合はご案内いたします。
縫合部位について
皮膚縫合を伴う手術の場合、10日から2週間後に抜糸に来ていただきます。動物が傷口を舐めると炎症を起こしたり化膿したりする可能性があるため、抜糸まではエリザベスカラーや術後服の着用をお願いします。
エリザベスカラーによってお食事が難しい場合は、お皿を高くしてあげると食べやすくなります。術部を舐めないように見ていられるタイミングであれば外してあげても構いません。
毛刈り部位について
点滴や手術のための毛刈り部位を気にしたりかゆがったりした場合は、カラーにて舐められないようにしてください。手足の点滴の跡が腫れてきたり、その足を挙上したりする場合にはすぐにご連絡ください。
気管挿管の影響について
麻酔の際に、呼吸管理のために気管チューブを使用しています。気管チューブの影響により喉に違和感があったり、咳や声のかすれがみられたりすることがあります。通常数日で良化しますが、悪化がみられる場合にはご連絡ください。
シャンプー・トリミング
お急ぎでなければ抜糸後のシャンプー・トリミングをおすすめします。皮膚が悪くシャンプーが必要な場合や、汚れてしまった場合にはご相談ください。
歯科処置など抜糸の必要ない麻酔処置のあとであれば、体調が完全に回復してから2~3日おいてのシャンプー・トリミングをおすすめします。
お食事
獣医師から特に指示がない場合は、いつも通りのお食事で構いません。疾患により、食事内容の変更をご提案させていただくこともございます。
麻酔当日に帰宅する場合は、まだ消化管の動きが回復していない場合があります。通常、麻酔終了から 6時間以上経過してから普段の半量程度を与えて、飲み込み方に問題がないか、嘔吐がないかなど様子を見てください。30分ほど経ってもまだ欲しがる様子があれば残りのごはんを与えて、さらに様子をみてあげてください。
抜歯した場合も特に指示がなければドライフードを与えて構いません。
ご自宅での注意事項
帰宅後2-3日は普段より寝る時間が増えることが多いです。ゆっくり寝る時間を確保してあげてください。また、食欲の回復にも2-3日かかるのが一般的です。
以下の症状がみられる場合はご連絡ください。
・2日経過しても全く食欲がない
・嘔吐、下痢
・咳がでる、呼吸が早い
・術部が赤い、腫れている、液体が出ている、におう
・咳がひどい
その他、気になることがございましたら、いつでもご連絡ください。